Poison & Medicine ブログ 毒と薬
2014.6.17
音楽とアート
戦前のSPレコードがおしゃれに甦る〜ぐらもくらぶの活動(その4)
ぐらもくらぶからは、前掲の『六区風景 想ひ出の浅草』を含めて、平成26年6月現在、わずか2年あまりで計9タイトルがリリースされています。どれも始めて耳にするような戦前の貴重な音源のオンパレードです。
「ジャズ」とか「ジャズソング」と戦前に呼ばれていた、シャンソンやラテンを含む日本の洋楽系音楽の埋もれた音源が多数復刻されたことで、「ジャズは戦後、進駐軍によって大々的に日本にもたらされた」いう、阿久悠原作、篠田正浩監督の映画『瀬戸内少年野球団』あたりによって染め込まれた「常識」は完全にくつがえされました。
また、戦前、東京・大阪・名古屋にあった数々の中堅レコード会社の音源を多数復刻したことで大手レコード会社中心に編まれていたこれまでのレコード文化史に一石を投じました。
さらに昭和初期に流行したものの、ゲテモノ扱いされていたいわゆる「エロ歌謡」を日本ポピュラー音楽史における画期として正面から取り上げたことの功績も大きいと思います。
なによりも、戦前に地元名古屋の大曽根にあったツル/アサヒ・レコードの音源を多数復刻してくれたのことに感謝。ちなみに『大名古屋軍歌』収録の「奪つたぞ!漢口」を作詞した穂積久は、わたしの幼なじみのおじいちゃんで「新小牧音頭」を作詞した方です。
以下、一つ一つをくわしく紹介する余裕がないのでジャケット写真だけ掲げておきます(発売は全てメタカンパニー)。