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Poison & Medicine ブログ 毒と薬
2024.12.24
豊寿苑
音楽とアート
圧巻!春日井西高吹奏楽部、豊寿苑コンサート
12月14日、春日井西高吹奏楽部のみなさんによる6年ぶりの豊寿苑コンサート「西高プレゼント〜素敵な音楽の贈り物」は大盛況のうちに終えることができました。
当日のメンバーは35人。
これまで春日井西高は、どちらかというと正統派の吹奏楽のイメージでしたが、今回のはブロウが効いたダイナミックで力強い演奏でした。
一つには、トロンボーン6本、ホルン3本、ユーフォニウム2本、チューバ2本、バリトン・サックス2管、バス・クラリネット2管、と中低音域の楽器が多く含まれていたこと。
そして、なによりも生徒さんたちのリズム感、オフビート(裏拍)が普通にこなせるようになったことが大きいように感じました。
演奏中、お年寄りはもちろん、スタッフの手拍子での拍の取り方と終始ズレていたのが印象的でした。
当日は、「クリスマス・メドレー」に始まり、美空ひばり「川の流れのように」、メドレー「ルパン三世のテーマ」と「マツケンサンバ」、「残酷な天使のテーゼ」、Mrs. GREEN APPLE メドレー、そして全国マーチングコンテスト銅賞受賞曲「アフリカ」など、全7曲を披露。
演奏のクオリティが高かったのはもちろんですが、松平健風のキンキラ衣装で踊ったり、ルパン三世のキャラクターに扮して演奏したり、東京スカパラダイスオーケストラさながらの派手なアクションで演奏したり、クイズを出題するトークを交えたりと、曲を知らなくてもお年寄りが飽きないよう演出された、あっという間の60分でした。
最後に、ワールド・ミュージックのライターをやって来た人間として、大人げないけどひと言、いわせてください。
西アフリカを題材にロバート・W・スミスが作曲した「アフリカ:儀式と歌、宗教的典礼」は、アフリカの音楽というより、アフリカからカリブ海のキューバに連れてこられた奴隷の子孫たちの音楽をジャズに取り入れたアフロ・キューバン・ジャズに近い感覚でした。
そうだとしても、以前の西高では、昭和30年代に日本でもブームになったペレス・プラード楽団「マンボ No.5」ぐらいだったのが、こうも複雑で立体的なアフロ・キューバンのノリを見事に乗りこなすのですから、聞きしに勝る演奏力の高さです。
来年もコンサートに来てもらえることを楽しみにしています。
文・写真:GM塚原立志